「茶道」では、お茶を入れることを「お茶をたてる」と言います。茶道での「お茶」は抹茶のことで、お茶をたて、振る舞う一連の作法は「おてまえ」と呼ばれ、さまざまな流派があります。
茶道の心得を表した語に「一期一会」という有名な言葉があります。「人と人との一度限りの出会いを大切にする」という意味です。つまり、お客との出会いは一度限りのかけがえのないものであると考え、心を込め、最善を尽くしてもてなすという教えが込められています。
茶道ではお点前の技術、道具の扱い方、美しい所作、和室での立ち居振る舞いだけではなく、おもてなしの心についても学ぶことができます。
さて、その「茶道」に5年生が挑戦しました。ほとんどの子が、道具の扱い方や所作は初めての経験でした。説明をしながらお手本を見せていただくと、興味津々の目つきで一生懸命観ていました。いよいよ自分たちが実際にする番になると、観るとするとでは大違い。キョロキョロしながら頭の中がこんがらがってしまう子もいました。でも一通りのことを終えると、みんな笑顔で満足そうでした。
今回は、奥深い「茶道」の世界を少しだけ体験させていただきましたが、子どもたちにとって、とてもよい経験になったと思います。そして、もう少し大きくなったら、「一期一会」や「おもてなしの心」などの意味について、深く考えみてくれたらいいなと思いながら参観をしました。
校長 大西 宏之