令和3年度 新たな課題に対応した人権教育研究推進校としての取組
1 研究当初の児童生徒の状況と課題
多くの児童は温和で心優しく、困っている人がいたら進んで支えようとすることができる。しかし、特性をもつ児童に対して、他と比べて批判するなど、違いを受け入れて対応することができない児童もいる。また、一宮北小学校では2年間、性の多様性の授業に取り組んできたが、今年度より小中一貫校となったことを受け、9年間の系統的なカリキュラムが必要になった。
2 研究テーマ
「 誰もが自分らしく、互いに励まし支え合う力の育成 」
~ 性の多様性について正しく知る授業づくり ~
3 ねらい
自分や相手の思いを尊重して行動できる児童を育成するため、宍粟市町づくり推進部人権推進課と連携して研修を深め、性の多様性について正しく知る授業づくりに取り組む。また、小学校から中学校の9年間を見据えた系統的なカリキュラムの内容を充実させる契機とする。
4 具体的な取組
(1) 研究の概要
(2) 各領域における取組
ア 教科における取組
・4年生の取組の概要 ・指導案 ・まとめ
イ 道徳における取組
・3年生の取組の概要 ・指導案 ・まとめ
ウ 特別活動における取組
・1年生の取組の概要 ・指導案 ・まとめ
・2年生の取組の概要 ・指導案 ・まとめ
・6年生の取組の概要 ・指導案 ・まとめ
エ 総合的な学習の時間における取組
・5年生の取組の概要 ・指導案 ・まとめ
5 成果と課題
(1) 成果
多面的な見方や考え方に触れる題材や互いの違いを認め合う活動を授業に設定することで、自分とは違う考え方や感じ方をする人がいることを知るきっかけになり、性をはじめ、人間の多様性について理解を深めることに繋がった。
中学校でも性の多様性について授業を行うことで、小中連携を図ることができた。また、授業研究会に小・中学校の全ての教職員が関わることで、研究について共通理解を図り、研修を深めることができた。
学習を通して、児童は性の多様性を認める社会にしたいという思いを強くもつことができた。6年児童が学習内容をもとに劇を創作し、文化祭で発表することで、保護者や地域にも性の多様性について発信することができた。
(2) 課題
特性をもつ児童に対しての批判が、完全になくなったとはいえないため、これからも引き続きアプローチし続け、人権意識を高めていく必要がある。今年度から中学校での授業が実施できたが、小学校で学んだことと結びついているものになっていない面もある。小学校の学びも、中学校での学びも今後さらに研究を続け、子どもたちの実態に合うように見直しながら、9年間の系統性のあるカリキュラムを編成し、継続した実践ができるように取組を続けていく必要がある。