「愛を込めて花束を」
私はいくつか好きなテレビ番組があるんですが、その中一つが、「笑ってコラえて!」です。もう20年以上続いている番組なので、ほとんどの方がご存じだと思います。
一番有名なのが、「ダーツの旅」ではないでしょうか。
いろいろな旅シリーズがあり、思いつくままにあげてみると、
「ちょっと昔の旅」
「朝まではしごの旅」
「お父さんは好きですかの旅」
「日本列島待ち合わせの旅」
「一期一会の旅」などなど……。
そして、少し前ですが、「いいなぁ」と思ったのが、「愛をこめて花束をの旅」です。
これは、意中の人に「花束を贈る」企画ですが、ある青年がインタビューに答えて「母親に花束を贈りたい」と言いました。
その理由として、「小さいとき反抗し暴言を吐いていた。そのことを謝罪し花束を贈りたい」ということでした。
花束を渡した後、その母親はサイフから古びた手紙を取り出しました。
「ありがとう、おかあさんだいすき」と書いた幼い文字。
「この手紙は私のお守り代わりです。反抗していた時期もありますが、優しい子です」という母親。その青年の幼い時の手紙をずっと大切に持っていたのです。
何かすごく親としての愛情を感じ、目頭が熱くなりました。
もうすぐ卒業する3年生、義務教育9年間を終える卒業式当日、ここまで育ててくれたお母さんやお父さん、自分の大切な人に今までの感謝を込めて、「ありがとう」と気持ちを伝えてみてはどうでしょう。花束がなくても、きっと喜んでくれると思います。
令和6年3月4日
校長 福 本 朗