何も咲かない寒い日は…
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。
年始にテレビをつければ、元日には実業団によるニューイヤー駅伝が、2日、3日は箱根駅伝が放映されていました。
(年末は全国高校駅伝、全日本大学女子駅伝がありました)
私はこの駅伝を見ていると、寒い時期に行われているということで、ある言葉を思い出します。
それは、
「何も咲かない寒い日は
下へ下へと根を伸ばせ
やがて大きな花が咲く」
という言葉です。
これは高橋尚子さんが座右の銘としている言葉です。
高橋尚子さんは、日本女子陸上界(マラソン)初のオリンピック(2000年シドニー)で金メダルをとったということは、皆さんもご存じのとおりです。
髙橋さんを岐阜商業高校時代までさかのぼると、全国都道府県対抗女子駅伝の岐阜県代表に選ばれるのがやっとの選手で、全国大会の本番では9人に抜かれ、区間順位は下から3番目の45位でした。
そんな高橋さんの原動力になったのが、高校時代の陸上部の恩師から送られたこの言葉なんです。
高橋さんは結果が出ないときも走り続け、練習量はマラソン選手の中でも群を抜いていることで有名でした。
そして、シドニーオリンピック。真夏のフルマラソンは最も過酷な競技ともいわれますが、高橋さんはレース前に「あとたったの42.195km」と言ったそうです。そしてレース後には「短く、楽しい42kmでした!」と愛嬌のある笑顔で答えていました。
それだけにとどまらず、シドニーオリンピックの翌年にはベルリンマラソンで2時間19分46秒の世界記録を塗り替えました。
高橋さんのマラソン人生を振り返ってみてもわかるように、最初から花が咲くことも、絶えず咲き続けることも難しいことです。陽の光を浴び、水を吸収し、しっかり根を張り成長してこそ、大きな美しい花を咲かせることができます。
【男子バレー部 県新人大会】
【柔道部 県新人大会】 今はコロナウイルスの関係で色々なことが制限されたり、諦めたりしがちですが、苦しいときに踏ん張るからこそ根が伸びます。根を伸ばすことをやめなければ、やがて大きな花を咲かせることに繋がります。
一宮南中学校の生徒も、そんな生徒でいてほしいと思っています。
令和5年1 月4日
校 長 福 本 朗