平成30年度一南家族の出発にあたって
2018.4.11 一宮南中学校長 坂元昭佳
私たちたち教職員は、勤務する学校ごとに「足跡を残せ!爪痕を残せ!」と、周囲から言われます。「あなたがこの学校で勤務したという証をつくれということです。」と教えてもらいました。
一宮南中学校の玄関を入ると、「学ぶとは 心に誠実を刻むこと 教えるとは ともに希望を語ること」と書かれた立派な額縁が掲げられています。縦が約80㎝、横が約200㎝の大きさです。旧校舎でも同じ位置にあったと記憶しています。平成9年に設置されたように思います。各教室に掲示されてある「いつもとなりの人のことを考えよう」という言葉が徹底したのも同時期です。今は、本校の人権教育目標でとなっています。卒業式と入学式で使う紺と白の式幕も平成九年度から使用されています。色合いが式の意味深さを示してくれているかのようにも感じています。
平成7~9年度の一宮町立一宮南中学校長は、元宍粟市教育長の中本恒夫先生でした。一南校区に長く勤務されています。熱血漢で自信に満ちた先生でした。その当時、私は体育の教員でしたが、中本校長には叱られてばかりだったような気がします。周りの人たちは「カラスの鳴かない日はあっても、坂元が叱られない日はない。」と思っていたはずです。思い切りの良さ、芯の強さ、優しさを感じさせる振る舞いは、誰も真似できないと今でも思っています。
「新校舎になっても、当時の教えや考えが根強く残っている。」考えれば考えるほど、感じれば感じるほど、深く大きな足跡を残されていることに気づかされます。中本恒夫先生の偉大さには近づけないですが、自分自身の遠い目標にしてみようと思っています。「平成三十年度も、仕事に臨む姿勢だけは負けんようにがんばろう。」そんな気持ちで新年度を過ごしています。