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 校長室通信

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2020/06/01

自分の得意技を捨てる

| by 校長

自分の得意技を捨てる ~教師の3Kも~

 

 長期にわたる臨時休業も昨日で終わり、学校に子どもたちの元気な声が戻ってきました。やはり、「学校は主役となる子どもたちがいないと始まらない」と、改めて感じます。引き続き三密を避け、手洗い・マスクの着用・消毒等、感染予防に努めて参ります。

 

 さて、先月記載した「不運のすすめ」のお話の続きはお考えいただいたでしょうか。「なぜ若手に勝てないか?」 米長邦雄氏はその理由を若い棋士に率直に訊ねました。

「先生と指すのは非常に楽です。先生は、この局面になったら、この 形になったら、絶対逃さないという得意技、十八番をいくつも持っていますよね。でも、こちらの方も先生の十八番は全部調べて、対策を立てているんです。」

米長氏が優勢だと思っていた局面は、実は不利な局面であったのです。では、どうすればいいのか。若い棋士は、

「自分の得意技を捨てることです。」

と答えたのです。それから米長氏は頭の中をいったん空っぽにして、若い棋士に教わり始め、ついには四冠(十段・棋聖・棋王・王将)、永世棋聖の称号を得るまでになりました。何と教わる時は、若い棋士を「先生」と呼んでいたようです。

 

 4月より、新学習指導要領が全面実施となりました。臨時休業が明けましたので、本格的に、重点的に進めて参ります。各教科・領域には「見方・考え方を働かせて資質・能力を育成する」ことが明記されました。目指す資質・能力は「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力・人間性」の三つの柱に整理されています。つまり、育てたい資質・能力も、指導法も、評価についても、今までとは少し異なった新しい風が吹いています。

 例えば、「教師と子どもで授業する」のではなく「子どもと子どもと教師で授業する」、単なる感想ではなく「学び方」や「自分の変容」までも踏まえて書く等、「主体的・対話的で深い学び」・「見通し」と「振り返り」等が大切だと示されています。

長年教師をしてきた私にとっても、前述の米長氏と同様に、「自分の得意技を捨てる」ことが必要になってくるかもしれません。なぜなら、得意技としてきたのは、教え込むということ、そして「経験・勘・気合」に頼る、いわゆる「教師の3K」のように思います。改めて見直しを図り、新しい風を吹き込むべく、教職員とともに具現化して参ります。

 

                           令和2年6月1日

                           校長 藤井 司郎


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