大学の恩師から教わったこと
もう25年ほど前になります。当時、私は社会教育の仕事をさせていただいておりました。たまたま書店で大学時代の恩師が執筆された本を見つけ、その内容に共感したので、無理を言って講師としてお越しいただきました。既に70歳を超えていらっしゃるのに、矍鑠としておられました。
私が共感した本の内容は下記の通りです。
世の中の人々を大きく3つに分けることができます。 「とことこ族」「みよか族」「たいたい族」です。 「とことこ族」は、「やめとこ」「せんとこ」と言う人のことです。 「みよか族」は、「やってみよか」「してみよか」と思う人のことです。 「たいたい族」は、「やってみたい」「してみたい」と積極的に取り組む人のことです。 |
そのお話を恩師にすると、次ように言われました。
様々なアイデアを出して企画し、「とことこ族」の人たちを、まずは「みよか族」にし、「たいたい族」の人を増やしていくのが、あなたの仕事ですよ。 |
これは社会教育のみならず、学校教育にも当てはまります。今思うと、子どもたちに、いかに興味をもって学習に取り組ませることが必要かということを教えていただいたと感謝しています。
急激な社会の変化により、人々の興味関心も多岐に渡っておりますが、子どもたちは大人より選択肢の幅が広いと言えます。また、大人は子どもたちよりもはるかに多くの情報を持っているので、好奇心を持つようにさりげなく接することも必要であると考えます。ただし、ゲームについては「たいたい族」ではなく、「とことこ族」になるように、決めた時間は確実に守らせるようによろしくお願いします。
あと1ヶ月ある夏休みには、特に「たいたい族」になったことを中心により多くの体験をさせ、その体験が経験(意識化し、自分のものとすること)となることを願っています。
令和元年8月1日
校長 藤井司郎