新年度の学校づくり 校長 浅田 和典
入学式を待ってくれていたかのように満開の桜が咲き誇る中、着任式において6名の教職員が着任し、始業式並びに入学式においては、初々しい17名の新入児童を迎え入れることができました。本当に嬉しい限りです。新入児童の入場や返事、話を聞こうとする態度は、とても素晴らしかったです。そして、全校児童110名と教職員17名で、新年度がスタートしました。
着任式では、転入職員からのあいさつがあり、前を向いて顔を上げ目を見開いてしっかり話を聞くことができる児童の姿に感心しました。
始業式では、目標をもつことの大切さと、本校の学校教育目標について話をしました。学校教育目標の副題に「○○いっぱい」という言葉が4つあり、その空欄に入る言葉について児童に質問しました。求めていた答えは、「元気いっぱい やさしさいっぱい 学びいっぱい 夢いっぱい 」だったのですが、ある児童が「笑顔」と大きな声で言ってくれました。「なるほどそれもいいなぁ」と感心しましたが、後で調べてみると2年前までは、「笑顔いっぱい」が入っていたのです。そのことを覚えていて言えたのか、あるいは考えたのかは分かりませんが、とても感心しました。次に、この4つの言葉の一つである「やさしさ」について話をしました。新年度のスタートである4月から5月にかけて最も大切なことは、人間関係づくりです。子どもたちや先生方と良い関係をつくるには、自分のことを大切にするだけではなく、相手を尊重する気持ちが不可欠です。それは、人が人として誇れる最も大切な心であり、神野っ子には人として芯の通った人に育ってほしいと思います。
入学式では、新入児童に小学校で大切にしてほしい3つのこと、「元気なあいさつ」「仲良く遊ぶ」「どんどん聞く」について話をしました。新入児童が徐々に学校生活に慣れ、元気に明るい気持ちで過ごすことができるように導いていきます。地域の皆様には、登下校の見守り等で大変お世話になっています。年度当初は、新入児童の登下校に特にお気遣いをしていただいています。誠にありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
職員会議では、教育基本法第一条(教育の目的)について話をしました。「教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。」このことから学校は、平和を希求し、人権や個性を尊重し、いじめ等の人権侵害を許さず、掃除や当番活動等の奉仕を尊び、自主性を醸成し、心と体の健康及び体力の向上等の目標を達成することができるように取り組んでいく必要があります。学校での日々の取組は、授業形式で行われることが多いものの、机上の狭義の学力のみに偏重することなく、この「教育の目的」を達成することができるように取り組んでまいります。
今、テレビや新聞等で戦争の惨たらしい情報や映像が連日のように報道され、胸が押し潰されそうな息苦しさを感じます。私たちがしなければならないことは、このような状況を看過せず、関心をもって主体的に情報を収集し、自分の考えをもつことです。子どもたちとも機会を見つけて、一緒に考えていきたいと思っています。
昨年度の学校評価や、保護者・地域の皆様の思いをしっかりと受け止め、教育活動を充実させ、子どもたちが誇りや夢をもって成長することができるように精一杯努力していきます。今後も学校教育へのご理解とご協力を、よろしくお願いします。