学校生活の中ではさまざまな出来事が起こります。
思わず子どもたちを褒めてやりたいとき…あるいは逆にこころを鬼にして叱らなければならないとき…。
そこで先日、先生方に次のような私の考え方をお伝えしました。 良い叱り方 ほとんど叱られたことがないという子どもが増えている。「褒めることで子どもは育つ」という言葉を大事にするあまり「叱ってはならない」と思い込んでいる節がある。正しく叱れないと、正しく褒められない。子どものやったこと(悪いことであれば)に対して、真剣に、本気になって叱ることが大切である。
褒めることは、妥協や追従をいとわない。褒めることは、安直な免罪符を与えることではない。褒めることは、新しい視点を子どもに与えることである。褒めることは、子どもの存在を人間として認めることである。褒めることで生き方が安易に流れたり、甘くなったりするのでは褒めたことにならない。褒めたことで生き方がまじめにならないと褒めたことにはならない。
思いつき、気まぐれ、その場しのぎの言葉では、人を奮い立たせる事はできない。褒めたことによって子どもに奮い立たせるものが生じるものでなければならない。
良い褒め方
「他の人が貴方のことを褒めていた」と言うことをそっと伝える。
「貴方は気がついていないだろうが、あなたにはこんなに良いところがあるのですよ。」と解釈してやること。
「貴方にはこんなに力があります」と具体的に事例を挙げてやること。
「貴方の書いた文章の、ここのところがこんな風によい」と書いた文章を直接指摘して、そのすばらしさを語ってやること。
「過去にやった評価すべき行為」を何度でも再現して励ますこと。
「大人の私が貴方に教えられた」と素直に認めること。
行為や心情に対して、こころをこめて「ありがとう」と言ったり、仲間にとって、その子の力が必要であることを教えることも大切である。
褒めることによって・・・
自己を見つめさせる。
ささやかな自信をつかませる。
子どもが「新しい自分と対面」し、「新しい自分」を発見する手助けになる。
子どもを正しく褒めるためには、大人自身が正しく生きていることが要求される。そして、大人が正しく子どもを見ていくことも求められる。
これからも、しっかりと褒め、しっかりと叱ることのできる職員集団でいたいと思っています。