令和2年度 第2学期終業式 式辞
8月17日に始まった、2学期が今日で終わります。
今年は、新型コロナウイルス感染症の影響で学校が長い間休校となり、1学期が 大変短くなりました。2学期は、その短い分を取り戻そうということで、みんなの大好きな、黄金の季節ともいえる「夏休み」が9日間に短縮され、これまでにないとても長い学期となったわけです。
思い返せば、夏の暑い盛り、熱中症対策にと「麦わら帽子」をかぶっての登校から始まり、半袖、半ズボン体操服が長袖長ズボン体操服に、そして最近はジャンバーに手袋、さらにこっそりとホッカイロを忍ばせて登校と、みんなの出で立ちを見ても、季節が大きく変わっていったことがわかります。
校長先生は、この長い2学期を振り返り、みんなに感謝したいことが3つあります。
一つ目は、こんなに長い学期なのに、よく最後まで気持ちを落とすことなくよく頑張ってくれたなということです。
人間は、誰も頑張る力を持っています。しかし、頑張り続けるには、体や心を休める時間が大切です。
学校には、春・夏・冬の3回の長い休みが決められています。この休みには、普段の土曜・日曜と違って大きな意味があります。
休みを長く取ることで、心も心体もリフレッシュして、「よし頑張ろう!」という気持ちで新しい学年・学期を迎えることができるのです。これは、皆さんばかりではありません。先生たちにとっても大切な休みなのです。
前に、皆さんに竹の話をしましたね。竹は「節」があるから折れずに強いって。
学校の長い休みは、実はみんなの心や体の「節」をつくる役割をしているのです。
ですから、しっかりとした夏休みもなく、長い長い2学期を乗り切ったみんな、そして先生方にも、校長先生は言葉で表せないほどの感謝の気持ちで一杯です。
どうも、ありがとう。
二つ目は、これまでの学校とは違う流れを、しっかりと受け止め、頑張れるところは頑張る戸原小魂を貫いてくれたことへの感謝です。
コロナウイルス感染症の影響で、これまで当たり前であった行事等が、何から何まで姿を変えて行きました。
午前中に短縮された運動会、日帰りの修学旅行、1泊だけの自然学校。学習発表会やマラソン大会に至っては、中止にせざるを得ない状況でした。
そんな中にあっても、短い練習期間で、去年と何ら変わらない盛り上がりを見せてくれた運動会。全校のみんなの思いがぎゅっと詰まった素晴らしい運動会でしたね。
また、短縮された悲しみを引きずることなく、与えられた現実を思いっきり楽しもうと、大はしゃぎだった修学旅行での6年生の前向きな姿。
気温12度、結構きつい状況下でのカヌー体験、自らの体と心の限界に打ち勝った氷ノ山登山。
たった2日といえど、なかなかハードなメニューを全員がクリアーできた5年生の自然学校。
あすは、どうなるかわからない。誰もこのような状況は体験したことがない状況で、
先生たちが、決めてやろうとしたことに、精一杯力を出してくれたみんなに、大いに感謝したいと思います。
最後は、健康であってくれたことへの感謝です。
コロナウイルス感染症との闘いは、昨年度の3学期から始まりました。
いつ終わるかわからない恐ろしいウイルスとの闘いで、みんなは、感染から自らを守る方法を習慣として身につけてくれました。習慣とは、誰に命令されずとも、当たり前のように毎日続けられることです。
手洗い・消毒・うがい・マスク・密を避ける工夫等、戸原小学校にコロナウイルス感染症が入ってこないように、本当に日々頑張ってくれました。
学校だけではありません。家に帰ってからも、みんなひとり一人が気をつけてくれたのだと思います。そんなみんなを支えてくださったおうちの方にも感謝しなければいけませんね。
でも、このことについては、頑張りはまだ道半ばです。まだ、明るい未来は残念ながら見えてきません。休みとなる明日からも各家庭で、そして3学期が始まる1月8日から再び学校でも、闘いは続くようです。
冬休みの約2週間、みんなも、そして先生もコロナに負けずに健康でいられるよう、これまで通りの生活を守ることをここで共に約束しましょう。
さあ、いよいよ明日から冬休みです。クリスマスや正月等、ご家族で過ごす機会がとても多い休みです。
ご家族といっぱいお話をして、いっぱい遊んで、いっぱいお手伝いをして、楽しい休みにしてください。
そして、この休みがみんなにとって、いい「節」となり、新たなエネルギーを持って3学期を迎えることができることを望んでいます。
令和2年12月24日
戸原小学校長 久保 欽哉