函館の人から教わったこと
10月4日・5日に、第70回全国連合小学校長会研究協議会北海道大会に参加するため、函館に行ってきました。全国の小学校長約2500人が集まるこのような大きな大会に参加するのは、初めてのことでした。参加者全員が収容できる函館アリーナの大きさに驚き、運営に携わっておられる方々の献身的な姿勢に敬服しました。シンポジウムでは、スキージャンパーの葛西紀明さんを目前にしたのも感動的でしたが、「自分の夢は、努力でかなえる」を座右の銘として、「金メダルを目指す」と力強く語られたのが印象的でした。
宿舎から函館アリーナまでは徒歩10分でした。行き帰り、歩道をゆっくり歩き、横断歩道を渡るときに気がついたことがありました。私(他の人も)が横断歩道に近づくかなり前から、つまり横断歩道を渡るであろう私を見付けた時点で、タクシーが止まって待ってくれていたのです。タクシーだけかと思ったら、一般車もそうでした。今まで横断歩道で、こんなにも待っていただいた記憶がありません。函館の人(ドライバー)の歩行者を第一に考える優しさを感じました。
帰ってきてから、函館の交通マナーについてインターネットで検索してみましたが、私が感じたような意見はありませんでした。しかし、函館の人をお手本にしなければならないと感じた人は多いはずです。これまで、自分がゆっくりだと思う車の後ろでイライラしたことはなかったでしょうか。また、あくせくして、ついついスピードが出てしまったことはなかったでしょうか。考えてみますと、自分の都合、つまり基準が自分にあるからこのような気持ちになるのだと思います。函館の人のように、余裕をもった運転及び行動をし、基準を歩行者、つまり相手に置いて、大切にする心を持たなければならないと教えられたような気がしています。
平成30年11月1日
校長 藤 井 司 郎