校長室通信

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12
2021/03/11

卒業式式辞

| by 校長


式辞

 校庭の桜のつぼみの膨らみに、春の訪れを感じます。
 この佳き日に、宍粟市教育委員会事務局部長様、PTA会長様、保護者のみなさま方のご臨席のもと、第三十三回卒業証書授与式が挙行できますこと、心より御礼申し上げます。

 先ほど、卒業証書を手にした八十五名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。卒業に際し、激励の言葉を送ります。

 
「菊根分け あとは自分の土で咲け」
 
 これは、小説家の吉川英治さんが、知り合いの方のお嬢さんの結婚式ではなむけに贈った言葉だそうです。菊は育てるのに大変手間がかかります。私も三十年ほど前に勤務していた中学校で、菊を育てた経験があります。その学校では、地域の名人に教えてもらいながら、毎年全校生徒が一鉢ずつ菊を育てていました。何種類かの土や肥料を混ぜて土を作るところから始まり、水やりや消毒、途中の植え替えなど、なかなか世話が大変でした。台風が来るときは鉢ごと屋内に避難させたこともありました。多くの手間が必要でしたが、大輪の花が咲いたときは大変うれしかったことを覚えています。
 生徒や職員が行う世話はここまでだったのですが、花の盛りがすぎたあとに、名人は次の年のために「根分け」という作業をされていました。それは、大きく成長した株を小さく分けて、根元の風通しをよくしたり、肥料を施したりして、次の世代の花を咲かせるための準備です。

 菊と同じで、人間の成長にも大変多くの支えが必要です。人間は生まれてきた時は何もできません。食事や排泄、入浴、着替えなど、すべてを親や家族に頼り、何事も周りの人に手伝ってもらって生活をしています。しかし、成長するにつれ、少しずつ自分の考えで行動できるようになり、中学生にもなってくると、自分はどのように生きていったらよいかということを考え始めます。そうなるために、毎日の授業や体験活動、部活動などで、独り立ちするために必要な「考える力」や「体力」、「豊かな心」を育てているのです。みなさんもそうやって仲間ととともに協力し合いながら、「生きていくために必要な力」を身に着けてきました。そして十五歳の春、立派に成長した皆さんが今ここにいます。もちろん、その陰には親や家族、先生、友のたくさんの支えがありました。しかし、卒業すると、これまで支えてくれていた人たちと別れなければなりません。まさしく、「根分け」のときを迎えたのです。

 みなさんが踏み出す次のステージでは、自立に向けて新たな勉強が始まります。苦しいときに支えてくれた中学校時代の友や先生は、その時そばにいないでしょう。でも、必ず新たな出会いがあります。これまで培ってきた「生きる力」をもとに、新しい場所で新しい仲間とともに、さらに大きく成長していってほしいと思います。中学校から送り出す先生たちの今の気持ちは、まさに、「あとは自分の土で咲け」と祈るような心境なのです。
 
 保護者の皆様、お子様はたくさんの経験から多くのことを学びました。このように心身ともに立派に成長され、本日ここに卒業の日を迎えられましたこと、心よりお祝い申し上げます。しかしまだまだ成長の途中です。これまで同様大きな愛情をもって支えてやってください。
 
 最後になりますが、何年、あるいは何十年か先に、みなさんがしっかり大地に根を張って、見事な大輪の花を咲かせていることを祈念し、式辞といたします。

   令和三年三月十日
          宍粟市立山崎東学校
           校長  志 水 良 和


13:18
2021/01/18

社会で役立つ学び

| by 校長


 新年明けましておめでとうございます。
 本年もよろしくお願いします。
 
 昨年は世界に広まった新型コロナウィルスの影響で、日常の生活のあらゆる場面で制限がかかり、我慢・忍耐の一年となりました。令和三年がスタートしましたが、今年は明るい話題の多い、素晴らしい一年になりますよう心から願っています。
  
 山崎東中学校では、校内のいたるところに「時を守り、場を清め、礼を正す」という掲示があります。この言葉は、かつて兵庫県で活躍された教育学者 森信三先生が提唱されたもので、今でも学校や会社など、たくさんの人が活動するところで大切にされています。お互いに気持ちよく学校生活を送り、誰もが成長できるように、そして東中がさらに良くなるようにと、生徒会が掲示してくれています。

「時を守り」とは、時間や期限を守るということです。時間を守ることは相手の時間を大切にすることで、結果として相手を尊重することです。それにより自分の信用を積み重ねることにつながります。
「場を清め」とは、掃除、整理、整頓です。それを実践することで、気づく人になれる、心が磨かれる、謙虚になれる、感動の心が育つ、感謝の心がめばえる、という効果があります。
「礼を正す」とは、挨拶をすること、返事をすることです。挨拶は相手の人に心を開くということで、人間関係を構築する基本です。返事も同じで、気持ちの良い返事をすれば人間関係がよくなります。

 先月、キャリア教育の一環で、全校生徒を対象に講演会を開催しました。講師としてたつの市で会社経営をされている方をお招きし、社会人として大事にされていることを話していただきました。その中で印象に残った話がありました。

 同じグループの運送会社で、4,000日無事故無違反を続ける運動をしている。それを達成している幸運なドライバー達には共通点がある。彼らは「約束を守る」「片づけをする」「挨拶をする」ということを日々実践している。その実践を通して、自ら幸運を呼び込んでいるのだ。
 
 話を聞きながら、山崎東中学校で日々大切にしていることと、会社で大切にされていることが同じであることに気づきました。学校で心がけていることは、ごく当たり前のことです。その当たり前のことを、これからも大切にしていこうと思います。


08:41
2020/11/04

何のために勉強するのか

| by 校長


 紅葉が散りつもり、木々の根本はまるで綿のじゅうたんを敷いたようです。
 
 今年の一学期は、新型コロナウィルス感染予防のために多くの教育活動を中止にせざるを得ない状況でした。しかし、二学期以降は、コロナウィルス感染予防対策を取りつつ、できる限り教育活動を推進していく方向に変わっています。様々な制限がありますが、修学旅行や文化祭、新チームによる部活動等、教育活動を推進しています。
 
 ところで、学校の使命は、子どもに「生きる力」を育成することです。変化の激しいこれからの社会を生きる子どもたちに、「確かな学力」「豊かな人間性」「健康・体力」を、いわゆる知・徳・体をバランスよく育てることが求められています。しかし、学校の一日の生活を見てみると、授業の占める比率は最も高く、「確かな学力」の育成は、学校に求められる最も大事な使命であるのではないかと思います。
 子どもの頃に「何で勉強しなければならないのだろう?」と疑問に思ったことがある人は多いと思います。「勉強すれば、将来選べる選択肢が増える」「勉強すれば、たくさんチャンスが出てくる」「希望する高校に行くためには、勉強しないといけない」など、さまざまな答が浮かびます。それらすべてが正解かもしれませんが、なかなかしっくりきません。「勉強する理由」について語られた、いろいろな言葉を紹介しますので参考にしてください。




○「今でしょ」で有名な林修先生 
 社会において必要な能力は2つだけ。それは「創造」と「解決」。出世したり社会で活躍している人は、この2つの能力がたけている。それを支えるのは「考える能力」である。
○清兵衛 映画「たそがれ清兵衛」より 
 「おとはん、学問は何のためにするのですか。」「学問か、そうだな。学問せば自分の頭でものを考えることができるようになる。自分の頭でものを考えれば、知りたいことがたくさん出てくる。この先、世の中がどう変わろうと、考える力を持っていれば何とかして生きることができる。男もおなごも同じことだ。」
○寅さん 映画「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日」より 
 「人間、長い間生きてりゃいろんな事にぶつかるだろう。そんな時、俺みてえに勉強してないヤツは、振ったサイコロの出た目で決めるとか、その時の気分で決めるよりしょうがない。ところが、勉強したヤツは自分の頭で、きちんと筋道を立てて、『はて、こういう時はどうしたらいいかな?』と考える事が出来るんだ。」

 いずれも、じっくり考える力を養うため、いろんな考え方ができるようにするためと答えています。





 先日、中学3年生を対象に、県立山崎高等学校の「教育類型コース」に在籍する生徒の話を聞く機会がありました。漠然と高校生活を送っているのではなく、目的意識をもって自主的に学んでいる様子が伝わってきました。堂々と自信をもって話をする高校生に、話を聞く中学生の姿も真剣でした。人は一生の間に何度か本気で勉強するときがあります。進学のための受験勉強だけでなく、特に大人になってからの資格を取るため、あるいは昇任するための勉強は、まさに生活に直結するだけに重要です。その時、子どもの頃に学習する習慣を身に着けている人は、ここ一番で踏ん張れます。高校生の姿を見ながら、中学校時代は、学習する習慣を身に着ける大切な時期でもあると思いました。

 山崎東中学校は、生徒たちの考える力を育てていきます。あわせて、生涯学び続ける上で必要とされる態度を、育くんでいきたいと思います。


14:52
2020/07/21

壮行会

| by 校長


壮行会

いよいよ明後日から、宍粟市総合体育大会や記録会、招待試合が開催されます。
今年は、世界的に蔓延する新型コロナウィルス感染予防の観点から、西播、県、近畿、全国大会が中止となりました。
当初はこれらの大会も開催が危ぶまれていましたが、顧問の先生方の熱い思いで、何とか大会を開催することができるようになりました。

大会に臨むにあたり、皆さんにメッセージを送ります。


まず3年生へ。
3年生にとってはまさに最後の大会です。
これまでの練習を信じて、思い切ったプレーをしてください。
1分でも、1秒でも長く、仲間とともにプレーを楽しんでほしいと思います。

2年生へ。
3年生とともに試合に臨むのは最後です。
3年生の鼓動や汗、思いを肌で感じながら、プレーや応援でしっかり支えてください。

1年生へ。
先輩たちの姿を目に焼きつけてほしいと思います。
来年、再来年の自分の姿を重ねながら応援してください。


終わりになりますが、試合会場にはいくつものチームが集まります。
勝敗と同様に大事なのは、皆から応援されるような気持のいいチームであることです。                                       これまで君たちは、仲間とともにチームとして成長してきました。
各会場で、東中チームとして、さわやかな東風を吹かせて来てほしいと思います。

皆さんの活躍を心から願っています。


 


10:18
2020/07/21

挨拶

| by 校長


挨拶

先週うれしいことがありました。
地域の人と話す機会があったのですが、
「中学生が元気に挨拶してくれる。その挨拶で毎日元気をもらっている。」
「毎日とても気持ちいい。毎日楽しみにしている。」と褒めていただきました。
その中で、「高校生もよく挨拶してくれる。」という声も聞きました。
この前、生徒会や正副委員長会を中心に挨拶運動をしてくれていましたが、長年にわたる取り組みで、この東中校区では挨拶が当たり前になっているのだと感じました。


「時を守り 場を清め 礼を正す」という話をしました。
みんなが学校の外でも礼を正しているから、地域の人が歓んでいます。
みんなの振る舞いが、存在が地域を明るく元気にしています。

これは大変素晴らしいことです。
これからも大切にしていきましょう。


10:17
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